健康長寿・アンチエイジング研究委員会

各界の専門家たちが「健康長寿」「アンチエイジング」に役立つ情報を提供します

遺伝子は25%しか寿命に影響しない

「俺の家系は早死にする家系だから、今のうちにやれることをやろうと思っている」

私の友達には常日頃からこのように言っている人がいます。

他でも同じような話を聞くケースがあるので、聞き流してしまいがちだったのですが、今回あらためて「遺伝子と寿命」について考えてみたいと思います。

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寿命を決める遺伝子の影響はさほど大きくない

すでにタイトルの時点でネタバラシとなっていますね…。

そうなんです、「長生き家系」とか「早死家系」とかで言われる「家系」の要素は実は25%程度といわれています。

残りの75%は生活習慣や環境など「その他の要因」で寿命が左右されるといわれています。

双子での調査結果

なぜ遺伝子要因が25%で、その他の要因が75%と言われているのか?

その根拠は双生児を対象とした調査結果にあります。

老化を専門に研究している南デンマーク大学のコーア・クリステンセン教授らは、遺伝子が100%同じ一卵性双生児と、50%同じ二卵性双生児が何歳まで生きたかを調査しました。

その結果、一卵性双生児であっても寿命には相当なバラツキがあって、遺伝子が寿命に影響する度合いを計算するとわずか25%だったのです。

寿命遺伝子は母親から遺伝すると言われている

ちなみに、人の寿命を左右する遺伝子は母親から遺伝すると言われています。

寿命を決定するのは「ミトコンドリア」と言われており、ミトコンドリアは誰しも母親から受け継ぐことになるからです。

マウスを使った実験などでは「ミトコンドリア」を活性化させると寿命が伸びることが分かっていますが、その方法は「カロリー制限」などですから、どちらかというと遺伝要素というよりは生活習慣要素と分類できるでしょう。

したがって、繰り返しになりますが、純粋な「寿命の遺伝要素」は大きくないのです。

遺伝子検査は当てにできない?

2013年にはハリウッド女優のアンジョリーナ・ジョリーが遺伝子検査による診断結果「乳がんになるリスクが85%」を元に、乳がんになる前から乳房を取ったことが大々的に報道されました。

各個人の遺伝子によって病気になるリスクは異なることが医学的にわかっていることは事実ですし、人種によっても病気のリスクは異なりますので、ここでは彼女の判断を論評するのは避けたいと思います。

しかし、統合医学健康増進会の白川太郎会長によると「日本人の場合、遺伝による乳がんのリスクは15%程度で残りは後天的な要因」ということらしいのです。

この数字、前出の「遺伝子が寿命に影響する度合い25%」と似たような数字ですね。 総合的に見て、遺伝が健康に影響するのはその程度と考えていいのではないでしょうか。

寿命要因のほとんどは自分でなんとかできる

そのような事実から、本委員会が伝えたい内容は、「本人の努力次第で寿命はいくらでも伸びる」ということです。

そして、どのような努力をすれば良いかは、これから本委員会が提供する他の記事に書いていきたいと思っています。

ですので、仮に「早死家系」と言われている方でも気落ちせずに、そして「長寿家系」と言われている方でも油断せずに、本委員会が紹介する健康法などを実践していただけるとよろしいかと思います。

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老齢期になっても自分でなんとかできる

一方、70歳を超えた方などは「さすがに70歳を超えてから自分で寿命は伸ばせないだろう」と諦めている方もいるかもしれません。

しかし、それは間違いです。

過去に日本テレビで20年に渡って放映されていた「午後は○○おもいっきりテレビ」にホームドクターとして出演されていた松原英太先生は「最強の長生き」で次ように書かれています。

「多くの調査実験で、次の事実、老化パラドックスが証明している。『医学的、心理的な各種の調査検査をした結果、明らかに老化現象を伴う老人でも、実際の生活の中では、若い者に勝る適応力や意欲を示す』というのである」

ちなみに、エイジング・パラドックスとは、「体の機能が年とともに衰えていく一方で、精神的な健康はむしろ良くなっていく」という現象のことを指します。

なぜエイジング・パラドックスが起きるのか、その背景については諸説あり、まだきちんと解明はなされていません。

しかしエイジング・パラドックスの存在は世界中の研究で報告されている「事実」であり、高齢者であっても、生活を変える能力は若い人と遜色ないほど存在し、寿命を延ばせるのは間違いありません。

まとめ

今回は、遺伝が寿命に与える影響について紹介しました。

確かに遺伝(家系)によって寿命の長短はありますが、それはあくまでも25%の要因しかないのです。

「寿命の約75%は自分の力で変えられる」

これが本委員会の見解であり、まさしく本委員会の存在意義を示す事実であります。

以上、参考になれば幸いです。