健康長寿・アンチエイジング研究委員会

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ミネラルウォーターよりも水道水が安全?


食の安全性を考える上で、水の安全性は気になるところです。

巷のスーパーやコンビニなどに行くと、数多くのペットボトル入りのミネラルウォーターが販売されており、「安全で美味しい水」を求めて、それらを購入して飲んでいる方も多いと思います。

今回は、そのミネラルウォーターについて取り上げたいと思います。

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ミネラルウォーターは安全か?


日本で流通している飲食物は安全に関する基準項目が定められているますが、 市販のミネラルウォーターに関する水質基準項目は、39項目あります。

この基準に基づいて、各地方自治体が検査を行っており、例えば基準超えるものがあったら、メーカーは自主回収を行うなどの措置を行っています。

このようなチェック機能が発揮された例としては、以下のようなものがあり、チェック体制は信頼できるものといっていいでしょう。

ーーーーーーーー(ハザードラボ 2016年10月29日の記事より引用)ーーーーーーーー

「飲料大手ポッカサッポロフード&ビバレッジ(名古屋市)は29日、山梨県の清涼飲料水メーカーが製造する2リットル入りのミネラルウォーターから、食品衛生法の基準値を超える発がん性物質が検出されたとして、約746万本を回収すると発表した。 〜中略〜  販売しているポッカサッポロフード&ビバレッジによると、山梨県が行った水質検査の結果、食品衛生法の基準値を超える「臭素酸」が検出された。

食品衛生法では、1リットルあたりの基準値が0.01mgと定められているが、倍の0.02mg検出されたという。

 山梨県は富士ピュアに対し、今年8月15日に製品された約4万5000本の回収を命じたが、ポッカサッポロ社は、同社に製造委託したすべての製品を回収対象に決めた。」
ーーーーーーーー(引用終わり)ーーーーーーーー

水道水の検査基準の方が厳しい


一方、水道水の方の検査基準はどのようになっていのでしょうか。

実は、ミネラルウォーターの39項目よりはるかに多く、水道水には「51項目」について基準が定められているのです。

ミネラルウォーターと水道水の基準の中身を比較してみても、鉛、ヒ素マンガン、フッ素、ホウ素に関しては、水道水の方が厳しい基準値となっています。

一方で、ジオキサン、トリクロロエチレンに関しては、ミネラルウォーターの方が厳しい基準値となっています。

ミネラルウォーターには放射性物質が…


基準値だけでなく、ミネラルウォーターの成分についても少し気になる面があります。

ミネラルウォーターの中には陽イオンなどミネラル成分が含まれるのですが、これらの成分の中には「放射能を持っている物質」も含まれます。

「前述の基準値でカバーできるのではないか」とお考えの方もいるかと思いますが、ミネラルウォーターの放射性物質の基準値はセシウムとウランに関するもののみであり、例えばラジウムタリウムについては基準がありません。

ほとんどのミネラルウォーターは問題ないと考えていいのですが、こういった放射性物質の危険性については、おそらく「ミネラルウォーターしか飲まないようような安全意識の高い人」こそが気になることではないかと思っています。

ミネラルウォーターで「安全」を買うのは間違い


したがって、相対的にみると安全性は水道水の方が高いと言えますので、「水道水は不安だからミネラルウォーターを買って飲む」という考えはロジックとしては正しくない行動 です。

ただし、好みのミネラルウォーターの味があるとか、災害時の備蓄用で買っておくとか、そういった目的があるのであれば、ミネラルウォーターを買う行為は妥当性があります。

原発事故の影響で水道水の質が下がった時期があったように、有事の時のためにミネラルウォーターを準備しておくのは本委員会としても推奨します。

水道水はおいしくない?


以上のように、「平時」においては、本委員会として水道水をそのまま飲むことをオススメするわけですが、「そうはいっても水道水は美味しくないのではないか」とおっしゃる方もいるかもしれません。

水道水の味は日本国内であっても地域ごとにばらつきがあるので、そういった指摘も正しい場合もあります。

また年配の方は、昔の水道水の味をご存知なかたも多いため、水道水についてマイナスイメージをもたれるかたも多いかと多います。

しかし、一般的に都市部においては、水道水の味はミネラルウォーターと遜色ないレベルまで上がっています。

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<出典>東京都水道局ホームページ

東京の水道水はハイクオリティ


何をもってそういえるのか。

特に先進的な東京都の例にとって説明したいと思います。

東京都の水道水は2013年10月以降、すべて「高度浄水処理」がされています。

高度浄水とは通常の浄水処理に加え、オゾンの強力な酸化力と生物活性炭による吸着機能を活用した浄水処理です。

これまでどうしても取り除けなかった水の中に残るごく微量のトリハロメタンやイヤなニオイや有機物をほぼ除去することができるようになっており、味覚が繊細でない限りはミネラルウォーターとの味の違いはさほど感じないレベルになっています。

都内の公園では、ボトル入りの水道水が販売されており、売り物としても成り立つレベルとも言えます。

このように、水道水は安全の面だけでなく、味の面からもおススメできるレベルにきていると本委員会は考えています。

古い集合住宅の水道水は注意


ここまで、水道水をべた褒めしてきたわけですが、注意点としては「水道管の老朽化」による水質の低下があります。

築年数が古い建物は配管が古いケースがあり、どう考えてもミネラルウォーターと比べ物にならないほど味が悪いケースがあります。

このような場合、浄水器を設置するなどの方法もありますが、無理に飲むことはせずに、ミネラルウォーターに頼ることも検討してみても良いと思います。

まとめ


以上、今回はミネラルウォーターと水道水について考えてみました。

本委員会の見解としては、

「平時に飲むのは水道水を推奨。しかし、非常時のためにはミネラルウォーターを備蓄すること」

となります。

これまでミネラルウォーターに費やしていたお金を、別の健康長寿のための資金として充ててみてはいかがでしょうか。