健康長寿・アンチエイジング研究委員会

各界の専門家たちが「健康長寿」「アンチエイジング」に役立つ情報を提供します

あなたの寿命は何もせずに1日2時間延びている

本委員会では「プラス思考」は健康長寿の大きな秘訣の一つであると考えていますが、「平均寿命」をプラス思考に捉える考え方を紹介していきたいと思います。

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溢れるネガティブ情報


情報が氾濫する現代において、健康長寿に対してネガティブな情報は枚挙に暇がありません。

例えば、過労などストレスの問題、遺伝子組み換え食品や添加物など食品の安全の問題など、現代人の健康長寿にとってマイナスの報道が日常にあふれています。

これらの情報に接すると、「昔の人はストレスが少なく、食べるのも自然食品が多かったから環境が多少悪くても健康だったんだろうなぁ」と、現代に生きる世知辛さを感じることもあるでしょう。


昔はもっとひどかった…


ただ、冷静に考えるとそれは錯覚です。

健康長寿を目指すレベルが、昔と現在ではまったく異なります。

全体的な傾向として、昔は、相当深刻な問題以外はあまりクローズアップされませんでした。

光化学スモックなどの大気汚染や、河川の汚染、日本4大公害の問題など、健康上で深刻な影響を及ぼす問題が山積していました。

そのような状況下においては、ささいな健康問題は後回しにされていました。

例えばストレスの問題、各種ハラスメントの問題など、昔の方が間違いなくひどかったけれど、これらが問題として取り上げられることはありませんでした。

いま、世間で騒がれていることは、昔の人にとっては「瑣末な問題」と捉えれれていた節があります。

なぜなら、その他に深刻な問題を抱えていたからです。

そのように考えると、現代社会において新たな課題が次々と提起されるのは、決して悪いことではなく、健康長寿を目指す上では「社会が進化した」とプラスに考えることもできるのです。


現代の日本人は圧倒的に健康長寿環境に恵まれている



今、日本で暮らす人々は、過去のどの時代の人類よりも最も優れた健康長寿を目指す環境に置かれています。

確実な証拠としていえるのは、平均寿命の延びです。

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<出典>内閣府 平成30年版高齢社会白書 第1章



日本人は1日に2時間寿命がのびている



内閣府が公表している平均寿命は、戦後から一貫して延び続けています。

1950年に男性58歳、女性61.5歳だった平均寿命は、2016年には男性80.98歳、女性87.14歳まで延びています。

この伸びについて、上昇カーブが安定してきた最近に限って計算してみても、12年間で1歳は平均寿命が延びています。

となると、1年で30日、さらにそれを365で割ると、1日あたり約2時間となります。

つまり、1日あたり約2時間寿命が延びていると言えます。今後、伸びのスピードはやや緩やかになりますが、それでも1日あたり1時間以上は今後も寿命が延びていくと考えて間違いありません。


1日2時間の価値とは



1日2時間の寿命が延びると言われても、実感がわきにくいと思いますが、健康を語る際に目安として使われる「損失寿命」を例にこの意味を考えてみましょう。

例えば、健康長寿を考えるあたって「タバコは百害あって一利なし」と言われることも多いですが、イギリスの医学誌『ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル』によればタバコ1本あたりの損失寿命は約14分とのことです。

ものすごく乱暴な言い方であることを承知で言わせてもらうと、あれだけ体に悪いと言われるタバコを、1日10本近くすっても、現在の平均寿命ほどは生きられる、という計算にもなるのです。

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クリステンセン教授の言葉「我々は毎年3ヶ月分の寿命をプレゼントされている」



日本人の寿命の伸びは1日2時間程度ですが、これを世界に目を向けると、南デンマーク大学の研究では、平均で1日6時間寿命が伸びているそうです。

寿命研究の第一人者、南デンマーク大学のクリステンセン教授はNHKスペシャルの取材班にこう述べています。

「(前略)この150年のあいだに、人類の寿命は約40歳から約80歳へと2倍になりました。そして今も、世界の平均寿命は毎年3ヶ月伸びています。毎年、1月、2月、3月をプレゼントしてもらっているようなものです。今夜6時間寝ても、寝たことになりません。なぜなら毎日6時間ずつ寿命が延びているからです。これだけ急激に延びているということは、寿命や老化について後天的に数多くあるということです。今や誰もが長生きできる可能性を持っているのです。決して運命付けられているわけではありません」

とても勇気付けられるコメントではないでしょうか。


プラス思考が健康寿命を延ばす

幸せホルモンと呼ばれる「β−エンドルフィン」は、物事をポジティブに受け止め、前向きになれるホルモンです。

免疫細胞の中にはこの幸せホルモンの受容体を持つものがあることがわかっており、このホルモンが活性化することで免疫力が高まると言われています。

プラス思考で前向きになれば、活動的になりますし、体を動かすことで血流もよくなり、脳への刺激も活発になります。

そうするとまた幸せホルモンが高まって…というような好循環に繋がっていくのです。

ですので、健康長寿を考える上では、「将来の心配」を糧になにかをするのではなく、「将来の楽しみ・希望」を糧に行動することが重要なのではないでしょうか。

今回はそのエッセンスとして、楽観的な物事の捉え方の一例として「1日2時間も寿命が延びている」という事実を紹介しました。



まとめ〜健康長寿は気楽に考えよう〜



今回の記事は、お読みいただいた方それぞれで受け止め方が違うかと思います。

それを踏まえた上で、本委員会が言いたいことは、以下の通りです。

「ふつうに暮らしていれば長生きできるから、プラス思考で前向きに考えよう」

「長生きしたいからといって、強迫観念にかられて健康長寿法を実践するのは少し違うのではないか」

もちろん体に悪いことをやるのはよくありませんが、巷で言われるように「●●が体にいい」とか「健康のためには○○すべきである」というような情報にはあまり惑わされない方がいいのではないでしょうか。

もう少し気楽に考えて、毎日を楽しく、朗らかに生きれば、後から健康長寿は付いてくるのではないか、というのが本委員会の見解になります。

以上、参考になれば幸いです。