健康長寿・アンチエイジング研究委員会

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「薬剤師は薬を飲まない」というパラドックス

現代社会では薬学が発達し、体調が悪くなると、薬に頼るケースが増えています。

薬を飲めば症状が軽くなることも多いですし、病気そのものを治してしまうケースも多々あります。

今回は、誰しもお世話になっている「薬」について、真剣に考えてみることにしました。

なお、今回取り上げる「薬」とは西洋薬のことを指します。漢方薬などは含みませんので、予めご承知おきください。

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薬剤師は薬を飲まない(頼らない)

皆さんは風邪をひいたら熱を下げるために解熱剤を飲みますか?

頭痛がしたら鎮痛剤を飲みますか?

医療関係者にこの問いを問いかけると「飲まない」「明日にどうしても外せない重要な用事がある時を除いて飲まない」と答えるケースが多いです。

なかでも薬のスペシャリスト・薬剤師の多くは「基本的に薬をあまり飲まない」とさえ言います。

それは何故でしょうか。


病気のほとんどは自分の力で治せる

病気にも種類があり、自分の力(自然治癒力)で治せる病気と、医療の力を使わないと治らない病気に大きくわかれています。

自然の力で治せる病気の代表例は「風邪」ですが、実はインフルエンザも健康体であれば自然に治る病気とされています。

そればかりか、一般的な病院で医師が診療している病気の7割〜9割程度は自分の力で治せる病気と言われています。

つまり、病気にかかった場合でも、体の本来の力を取り戻すように生活習慣を変えれば、病院のお世話にならなくても良いのです。

当然ながら、薬剤師はそのことを知っていますので、病院になるべくかかりませんし、その結果、薬を飲むことは少なくなるのです。



副作用の怖さ

薬剤師が薬をあまり飲まない理由は他にもあります。

それは「薬の意怖さを知っているから」です。

薬剤師になるためには大学で6年間学ぶ必要がありますが、その1年目には徹底して薬に関する基本書を叩き込まれます。

そこには薬の副作用など、薬が「化学薬品」である事実が徹底して書かれています。

なので、薬剤師の薬学知識の基礎の部分で「薬は危ないもの」であるという意識が刷り込まれているのです。

その結果、自分自身は自然と薬には手を出さなくなるそうです。



薬の安全性レベル

「そうは言っても、市販薬や処方薬は安全性が確認されているから大丈夫だろう」と反論される方もいらっしゃるかもしれません。

確かに、治験によりある程度のリスクは取り除かれています。ですので、副作用が発生するケースは多くはないのは事実です。

しかし、頭の片隅に置いておきたいのは「治験ですべてのリスクが取り除かれているわけではない」ということです。

例えば、同時に摂取する薬や食材との相性などは全パターンを試すことはできません。

したがって、未解明の部分も多いのです。

また、薬を飲用する人の体質や体調などを加味した治験ができるわけがありません。

なので、何百万人が飲んでいる薬であっても、あなたが初めて副作用の発症事例となることも可能性としてあるわけです。

薬剤師はこのリスクが頭にあるため、薬にはできるだけお世話にならないというのです。


餅は餅屋に聞け

薬はとても便利で、辛い体を楽にしてくれるなど、人を幸せにする効果も間違いなくあります。

薬に対する考え方も人それぞれでしょうから「薬は可能な限り服用しない」という考え方に反対される方もいらっしゃるかと思います。

ただ、少なくとも「餅は餅屋」という言葉がある通り、(委員会メンバーを含めて)薬の素人たちは薬剤師たちのスタンスを重く受けとめる必要があるというのが本委員会の見解です。

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薬剤師が薬を飲む際に心がけること

もちろん、薬剤師たちも全く薬を飲まないわけではなく、薬の専門家であるからこそ、薬の有用性も最大限に活用しています。

本委員会メンバーが複数の薬剤師から聞き取った活用方法を総合すると、だいたい以下の3つのことは共通していましたので、ここで紹介したいと思います。

・同時服用する薬の種類は少なくする(本当に必要な薬だけしか飲まない)
・薬を飲む期間は短かく(1日〜数日にして、医師から処方された日数ほど飲まない)
・病気になる前に薬をのまない(予防のために薬を飲まない)

決して専門的なことではなく、薬の素人たちにも応用できることではないでしょうか。


副作用の例として知っておくべきこと

このように、薬の危険性を理解して飲めば、副作用のリスクはかなり下がることが期待できます。

しかし、繰り返しになりますが、体質や体調は全く同じケースというのはあり得ず、薬のリスクを0にすることは不可能です。

薬を飲んだ際に、体が痒くなる、動悸がする、喉が乾く、腹痛、下痢など、普段とは違う症状が出た際は「副作用」を疑って、すぐに飲むのをやめ、信頼できる医師か薬剤師に相談しましょう。


まとめ

今回は西洋薬について、一歩引いた観点から考えてみました。本委員会の見解は、先述の通り、

「薬には可能な限りお世話にならない」という薬剤師の考え方を尊重するべきである

となります。

以上、参考になれば幸いです。