健康長寿・アンチエイジング研究委員会

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健康長寿のためには友達を選ぶべき!?

少し刺激的なタイトルとなってしまいましたが…「類は友を呼ぶ」という言葉がある通り、似た者同士が友人関係になることが多いものです。 今回は友人関係と健康長寿(幸福度)についての研究結果などを紹介し、本委員会の見解をお示ししたいと思います。

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「幸福」は人を介して伝染する

アメリカのハーバード大学とカリフォルニア大学は、1983年〜2003年までの20年にも渡って約5000人の人間関係のネットワークと幸福度について調査をおこないました。 その調査により判明したことは、とても示唆に富む内容です。

・幸福な人が周囲に多くいる人は、将来において幸福になる可能性が高い。
・幸福な 人たちのネットワークはもともと幸福な人が集ってできるわけではなく、幸福な誰かが幸せを周囲に伝搬することにより形成される。
・「友達」、「友達の友達」、「友達の友達の友達」が幸せだと本人も幸せになる傾向があるが、それ以上離れた関係だと本人の幸福度には影響を与えない。
・幸福の影響度は、物理的な距離が遠ければ遠いほど、また、時間が経てば経つほど薄れていく

幸福というものは、人を通じて伝染していくものなのです。



「不幸」も人を介して伝染する

一方で、悲しいことに人は幸福だけでなく「不幸」も周囲に伝染してしまうことが分かっています。 その代表例が「肥満」「喫煙」「飲酒」などの、健康を害する生活習慣です。 先述のハーバード大とカリフォルニア大の調査では、友達の誰かが肥満になると、その人が肥満になる確率は57%上昇し、「友達の友達」なら20%、「友達の友達の友達」なら10%ほど肥満になる確率が上昇することがわかっています。 また、タバコも同様で、友人の喫煙により喫煙確率が36%上昇することがわかったそうです。


元気がない人が近くにいると免疫力が弱る

不幸が伝染してしまうことは、動物実験でも明らかにされています。 ラットを使った動物実験で、子育てをしているラットの子どもを取り上げると、ラットの親だけでなく、一緒にいる(子育てには無関係の)ラットも元気がなくなり、NK細胞の活性が落ち込んでしまうことがわかっています。 NK細胞の活性が落ちるということは、免疫力が弱るということに他なりません。 極論を承知で言えば、元気がない人と付き合わない方が、病気にはなりにくいのです。

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「不幸」よりも「幸福」の伝染力が強い

先述の調査で中心的役割を果たしたハーバード大のクリスタキス教授によれば、人的ネットワークからの幸福・不幸の伝染性は、ネガティブなものよりもポジティブなものが速く、強く伝搬するといいます。 つまり、不幸よりも、「幸福」の方が極力な伝染力を持つのです。 周囲に幸せな人がいればいるほど、自分が幸せになれる可能性が高いのです。


プラス思考の友人をたくさん持とう

とはいうものの、皆さんの周囲にはマイナス思考で不幸を振りまいてしまう友人もいるかもしれません。 純粋に「健康長寿」を目的として考えた場合、そのような人との付き合いをやめるのが良いと言えますが、社会の中で生きていく以上、その人を完全に避けるのは不可能です。 また、社会人として、時にはそういった人達に救いの手を差し伸べる勇気や余裕も持っていたいものです。

そこで本委員会が提唱していのは、不幸を周囲に振りまく人を避けるのではなく、率先して「プラス思考の人を友人に持とう」ということです。 ポジティブ思考の人は、自身を幸せと感じる傾向が強く、周囲にプラス思考を広めていきます。 前述の通り、幸福の伝染力は強く、伝染速度は速いです。 あなたが幸せの御裾分けを受ければ、あなたも自然とポジティブ・シンキングが定着し、幸せになっていき、さらには周囲に幸せを御裾分けをできる存在になっていくのです。 自分が幸せになりたいからプラス思考の友人を持つというのではなく、「家族を含めて自分の大切な人たちを幸福にしたいから」という理由であれば、モチベーションも上がってくるのではありませんか。


まとめ

以上、今回は友人の伝染力について考えてみました。 本委員会の見解は以下の通りです。

どのような友人を持つかは、自身の幸福度に影響を与える。
(マイナス面として、悪い生活習慣などは伝染しやすいので注意が必要

自分の幸福(健康長寿)という観点からだけでなく「自分が大切にする人たちを幸せにしたい」という観点から、プラス思考の人をたくさん友人に持つことを心がければ、みんなが幸せになれる(健康長寿になる)。

以上、参考になれば幸いです。