健康長寿・アンチエイジング研究委員会

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「起床時間」を一定にするだけで立派な健康習慣

健康長寿にとって「良質な睡眠」は必須ともいえますが、忙しい現代人にとってなかなか難しい課題でもあります。 毎日まったく同じリズムで過ごすことが長生きの観点から理想ではありますが、様々な公私さまざまなタスクを抱える現役世代にとって、それは無理な話です。 そこで今回、本委員会として最低限心がけていただきたい健康習慣「起床時間を一定にする」について紹介していきたいと思います。

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生活のリズムが崩れると病気リスクが高まる

人には「体内時計」というものがあり、この時計が狂うと健康に不都合が生じてくるのは、様々な研究結果から明らかとなっています。
その一例として、「夜間勤務者は病気リスクが高まる」ということは良く言われていますが、WHO(世界保健機関)の関連組織である「国際がん研究機関」は「交代勤務そのものに発がん性がある」という発表を行なっています。
夜勤開始後5~10年で糖尿病や高脂血症などの生活習慣病のリスクが上昇し、10年以上の夜勤で直腸がん、子宮がん、乳がん前立腺がん等のリスクが高まるとさえ言われています。


人間はそもそも「昼行性」の動物

なぜ、夜間勤務と昼間勤務でこれほどまでに違いが出るのでしょうか。
それは、人間が夜行性ではなく昼行性の動物という事実が大きく影響しています。夜ふかしをすると、必然的に夜に光を浴びることになります。夜に光を浴びると、抗酸化作用や睡眠導入作用がある「メラトニン」の分泌が抑制されます。メラトニンの分泌が減るとがんのリスクが高まることが知られています。 自然界の論理に反して「夜行性人間」になることは、健康を害する要因になってしまうのです。


人間の免疫力は「夜は低い」

夜行性の人間にとってマイナスの情報はまだまだあります。
人の免疫力の主力選手「NK細胞」(ナチュラルキラー細胞)は、1日のうちで活性度が変化することが知られています。
NK細胞の活性は、真夜中が一番弱くなり、早朝午前5〜6時頃から強くなると言われています。免疫力を低下させないためには、夜はきちんと寝て、朝日とともに起床することが重要なのです。


体内時計をうまくリセットさせるには

人間には体内時計が備わっていますが、実はこの周期は厳密に24時間ではなく、24時間15分程度といわれています。普通に過ごすと毎日ずれていってしまうため、私たちは意図的に体内時計をリセットする必要があります。
その体内時計のリセットは「光」を浴びることにより開始されます。目から入ってきた光の信号を脳がキャッチし「1日の活動を開始せよ」という指令が身体全体に送られるのです。 しかし、光を浴びればいつでもリセットされるわけではなく、起床して光を浴びる時間を一定にしないと「リセット機能」はうまく働きません。
したがって、毎日決まったリズムで就寝、起床を繰り返すことが理想なのです。

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「起床時間」だけでも一定に

とはいうものの、働き盛りの現役世代にとって、適切な睡眠時間を確保した上で就寝時間と起床時間を一定に保つことは難しいことです。
そこで本委員会がおススメしたいのは「起床時間」だけでも一定にする方法です。 勤め人にとって平日の起床時間を揃えることは容易でしょうが、休日の起床時間は遅くなってしまいがちです。
これをあえて平日と同じ時間に起きてみてはどうでしょうか。 平日の睡眠時間が足りない場合、土日の「寝溜め」をしたいかもしれませんが、それは土日の「昼寝」で対応することとし、朝は平日と同じ時間に起きてみるのです。 本委員会のメンバーの多くも、この健康法を実践しているのですが、いずれのメンバーも「身体の調子が良くなった」と口を揃えています。


どうしても寝溜めしたい場合は

どうしても「土日は長めに寝たい」という人は、起床時間をプラス90分までにしてはいかがでしょうか。
睡眠サイクルは多くの人は90分と言われており、その最小単位であれば、生活リズムの乱れはさほど起きないと考えられるためです。
これが180分、270分と増えていってしまうと、体内時計が狂ってしまい、月曜日以降の身体のバイオリズムに影響を与える恐れが高まってきます。


まとめ

今回の本委員会の見解はシンプルです。

土日と休日で起床時間は一定にしよう

どうしても寝溜めをしたい場合は1日あたり+90分にとどめること

簡単そうで意外と難しいように感じる方も多いかもしれませんが、サプリメントなどを摂取して健康体を目指す行為の何倍もの効果があると思います。
是非とも実践していただければ幸いです。